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2009年4月

北穂に寄せて

Dsc01082 「浦田健次郎の新作・世界初演」の新聞記事につられて日フィルの定期に出掛けた。会場はサントリーホール。普段なら迷わず行くところだが、風雨がすごかったため一寸だけ躊躇してしまった。雨に弱いことで定評のある中央線ですから・・・。

感想は、「行って良かった」。冒頭のクラリネットから中間部のパーカッションの強烈な掛け合い・・・「ああ、浦田先生だなあ」と思いながら聴き入った。15分程度の長さではあるが、実に緊張感に満ちた曲であった。開演前に先生は、「情景を描写した訳ではない」と仰っていたが、あたかも眼前に北穂の峨々たる岩稜が展開しているような印象を受けた。良い曲である。ぜひ長野県内のオケでも取り上げて欲しいものだ。特に地元の松響(確か、北穂小屋の小山さんも所属されていたように記憶している)。

メインはブルックナー4番。彼は、ホルンを大切にした作曲家だが、この曲はホルン泣かせ(辛いのと嬉し泣き両方)だろう。ソロも多いが、何といってもハーモニーを作ったときの美しさには感動せずにいられない。ブルックナーは、ホルンの使い方を非常に良く心得ているのだな、と改めて思った。演奏するホルンセクションも、それに良く応えて美しい響きを生み出していた。

しかし、今回は座席が良くなかった。LA席・・・ホルンの真横なのだ。ベルアップするともろに「生音」が聞こえてしまう。演奏自体は素晴らしいのに。反対意見も当然あろうが、私はホルンの生音は好きではない。私自身、ホルンを演奏するときは、やはりベルの先に人がいるとあまり嬉しくない。まあ、これは私の技術が稚拙であるが故なのだが・・・。

今回の総括:「北穂へ登りたい!!」

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オオムラサキ自然観察遊歩道(山梨県北杜市)

今日も爽やかに晴れ上がった。こんな休日に花粉症の鼻をズルズルさせながら家でごろ寝・・・は嫌なので出かけることにした。

この時期に外せないのが旧長坂町の桜。北杜市には有名な桜の古木(山高の神代桜・神田の大糸桜など)があるのだが、当然、周囲は多くの人でごった返しである。休日まで雑踏の中に入るのも嫌なので、有名どころは敢えてパス。

しかし、長坂には桜に限らず、様々な花を愛でながらのんびり散策できる遊歩道がある。それが「オオムラサキ自然観察遊歩道」である。その名のとおり、本来は7月頃にオオムラサキが舞う姿を観察しながら歩く事を念頭に整備された道なのだろうが、羽化する前であっても、沿道に咲く花を眺めて歩くにもうってつけの道である。

この遊歩道は、JR中央線長坂駅と日野春駅を結ぶ延長10キロ程の道で、通常長坂を起点に日野春までと案内されている(この方がラクなようだ)が、私は決まって日野春起点である。

実に長閑な名称を持つ日野春駅を出て、駅前の道路を横断すると、遊歩道入り口の表示があるのでそれに従って狭い坂を下る。いったん山道のような風景になるが、数分歩けばまた舗装道路に出る。しばらく行くと左手眼下に白州の街が見え、目を上に向ければ鳳凰や甲斐駒ケ岳の堂々たる姿が眺められる。中央線は韮崎駅を出ると、七里岩と呼ばれる、長野県まで至る長大な河岸段丘の上のような台地の上を走る。日野春もこの台地上に位置するので、釜無川が浸食した谷を見下ろしながら歩くことになる。ゆえに実に爽快な眺望を得られる。Dsc01006

この遊歩道は概ね指導標なども整備されていて、地図無しでも安心して歩けるのだが、唯一注意したいのが、日野春側から「花水坂」へ降りるポイントである。ここには指導標が無い。日野下の集落に出たところで左側の「1.5t」の標識がある道(ちょっと進むのに躊躇するような道だが)へ折れれば途中に花水坂への分岐が現れるのだが、そのまま集落内の道を行くと、車道を延々と下る羽目になってしまう。まあ、花水坂に興味が無ければショートカットの道もあるので、そちらを行けばこんな苦労も無いのだが。

さて、鼻水を垂らしながら花水坂まで来たら、こんどは日野の集落に向けて急坂を登る。一応、コンクリートで固められているのだが、その上に落葉が堆積して歩き辛いことこの上ない。途中には何と、鎖場まである(鎖を使わずとも歩ける程度ではあるが)。しかし、その辛さも、日野の集落に着けば吹き飛んでしまう。何と牧歌的でのんびりした風景だろう・・・仕事をやる必要が無ければ、こういう所に転居して穏やかに暮らしたい・・・そんな気分にさせられる。

厭世的な気分を振り払い、こんどは清春へ向かう。いったん急坂を下り、深沢川の谷底に降りてから対岸を登ることになる。普段は深沢温泉方面から車道を登って行くのだが、今日は逆方向へ向かった。道は未舗装の林道ではあるが、道幅もあり歩きやすい。しばらく行くと洒落た別荘風の民家が立ち並ぶ中を抜けて清春芸術村へ。ここの桜をメインに・・・と思っていたのだが、いやもう、すごい人出である。満開の桜は見事なのだが、長居する気にもなれず、早々に撤退。Dsc01056

車道を道なりに行けば長坂市街に出るのだが、交通量が多くて怖いので、再び谷に降りて深沢温泉から登ることにした。思ったほど急でもなく、ちょっとしたアルバイトで県立農業大学校に出た。あとは中央線沿いに歩いて長坂駅に向かうのだが、ここの沿道の桜並木が見事であった。旅の最後で静かに桜を楽しめたのは一つの収穫であった。Dsc01077

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下諏訪の桜

Image0741 我が故郷・下諏訪町には、長野県内でも有数の桜の名所である「水月公園」がある。また、市街地と水月公園の間、急傾斜の山腹をトラバースするように抜けるのが国道142号、通称「花見新道」である。この街道沿いには桜の古木が立ち並び、満開になれば絶好の散策路となる。

かつては街道の両側に桜が連なり、まさに「花のトンネル」と呼べる状態であったらしいが、戦後、道路の拡幅や老木化等により多くが伐採されてしまったようだ。実に残念ではあるが、しかし、堂々たる古木の枝に無数の桜花が咲き誇る姿は十分に見応えがある。Image0731

この日は快晴。初夏とも言って良いほどの爽やかな陽気の中、久しぶりに故郷の街をぶらぶらしてみたくなった。

まず、自宅から諏訪大社下社春宮へ向かい、境内から「木落し坂」を登って(かなりキツい+危険)花見新道へ。ゼエゼエ言いながらも、辿り着けばそこは桜の咲き乱れる極楽浄土。疲れも吹き飛ぶ。あとは満開の桜の下、緩やかに下りながら秋宮へ。夕刻の斜光の中、暮れ行く街並みを背景に眺める桜は良いものである。

残念な事に、秋宮までの道程で出会った人はほんの数人であった。猛スピードで駆け抜けて行く自動車の多さに比べると寂しい限りである。これだけの資産とも呼べるものがありながら、殆ど活かされていない。観光客や地元民が安全・安心に散策できるような歩道もろくに整備されていないのがこの町の現状なのである。財政難なのは理解できるとしても、町は商業施設やモニュメント的な物に注ぎ込む金を他に回せる筈なのだが・・・まあ、多くは言いますまい。

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