北穂に寄せて

Dsc01082 「浦田健次郎の新作・世界初演」の新聞記事につられて日フィルの定期に出掛けた。会場はサントリーホール。普段なら迷わず行くところだが、風雨がすごかったため一寸だけ躊躇してしまった。雨に弱いことで定評のある中央線ですから・・・。

感想は、「行って良かった」。冒頭のクラリネットから中間部のパーカッションの強烈な掛け合い・・・「ああ、浦田先生だなあ」と思いながら聴き入った。15分程度の長さではあるが、実に緊張感に満ちた曲であった。開演前に先生は、「情景を描写した訳ではない」と仰っていたが、あたかも眼前に北穂の峨々たる岩稜が展開しているような印象を受けた。良い曲である。ぜひ長野県内のオケでも取り上げて欲しいものだ。特に地元の松響(確か、北穂小屋の小山さんも所属されていたように記憶している)。

メインはブルックナー4番。彼は、ホルンを大切にした作曲家だが、この曲はホルン泣かせ(辛いのと嬉し泣き両方)だろう。ソロも多いが、何といってもハーモニーを作ったときの美しさには感動せずにいられない。ブルックナーは、ホルンの使い方を非常に良く心得ているのだな、と改めて思った。演奏するホルンセクションも、それに良く応えて美しい響きを生み出していた。

しかし、今回は座席が良くなかった。LA席・・・ホルンの真横なのだ。ベルアップするともろに「生音」が聞こえてしまう。演奏自体は素晴らしいのに。反対意見も当然あろうが、私はホルンの生音は好きではない。私自身、ホルンを演奏するときは、やはりベルの先に人がいるとあまり嬉しくない。まあ、これは私の技術が稚拙であるが故なのだが・・・。

今回の総括:「北穂へ登りたい!!」

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オオムラサキ自然観察遊歩道(山梨県北杜市)

今日も爽やかに晴れ上がった。こんな休日に花粉症の鼻をズルズルさせながら家でごろ寝・・・は嫌なので出かけることにした。

この時期に外せないのが旧長坂町の桜。北杜市には有名な桜の古木(山高の神代桜・神田の大糸桜など)があるのだが、当然、周囲は多くの人でごった返しである。休日まで雑踏の中に入るのも嫌なので、有名どころは敢えてパス。

しかし、長坂には桜に限らず、様々な花を愛でながらのんびり散策できる遊歩道がある。それが「オオムラサキ自然観察遊歩道」である。その名のとおり、本来は7月頃にオオムラサキが舞う姿を観察しながら歩く事を念頭に整備された道なのだろうが、羽化する前であっても、沿道に咲く花を眺めて歩くにもうってつけの道である。

この遊歩道は、JR中央線長坂駅と日野春駅を結ぶ延長10キロ程の道で、通常長坂を起点に日野春までと案内されている(この方がラクなようだ)が、私は決まって日野春起点である。

実に長閑な名称を持つ日野春駅を出て、駅前の道路を横断すると、遊歩道入り口の表示があるのでそれに従って狭い坂を下る。いったん山道のような風景になるが、数分歩けばまた舗装道路に出る。しばらく行くと左手眼下に白州の街が見え、目を上に向ければ鳳凰や甲斐駒ケ岳の堂々たる姿が眺められる。中央線は韮崎駅を出ると、七里岩と呼ばれる、長野県まで至る長大な河岸段丘の上のような台地の上を走る。日野春もこの台地上に位置するので、釜無川が浸食した谷を見下ろしながら歩くことになる。ゆえに実に爽快な眺望を得られる。Dsc01006

この遊歩道は概ね指導標なども整備されていて、地図無しでも安心して歩けるのだが、唯一注意したいのが、日野春側から「花水坂」へ降りるポイントである。ここには指導標が無い。日野下の集落に出たところで左側の「1.5t」の標識がある道(ちょっと進むのに躊躇するような道だが)へ折れれば途中に花水坂への分岐が現れるのだが、そのまま集落内の道を行くと、車道を延々と下る羽目になってしまう。まあ、花水坂に興味が無ければショートカットの道もあるので、そちらを行けばこんな苦労も無いのだが。

さて、鼻水を垂らしながら花水坂まで来たら、こんどは日野の集落に向けて急坂を登る。一応、コンクリートで固められているのだが、その上に落葉が堆積して歩き辛いことこの上ない。途中には何と、鎖場まである(鎖を使わずとも歩ける程度ではあるが)。しかし、その辛さも、日野の集落に着けば吹き飛んでしまう。何と牧歌的でのんびりした風景だろう・・・仕事をやる必要が無ければ、こういう所に転居して穏やかに暮らしたい・・・そんな気分にさせられる。

厭世的な気分を振り払い、こんどは清春へ向かう。いったん急坂を下り、深沢川の谷底に降りてから対岸を登ることになる。普段は深沢温泉方面から車道を登って行くのだが、今日は逆方向へ向かった。道は未舗装の林道ではあるが、道幅もあり歩きやすい。しばらく行くと洒落た別荘風の民家が立ち並ぶ中を抜けて清春芸術村へ。ここの桜をメインに・・・と思っていたのだが、いやもう、すごい人出である。満開の桜は見事なのだが、長居する気にもなれず、早々に撤退。Dsc01056

車道を道なりに行けば長坂市街に出るのだが、交通量が多くて怖いので、再び谷に降りて深沢温泉から登ることにした。思ったほど急でもなく、ちょっとしたアルバイトで県立農業大学校に出た。あとは中央線沿いに歩いて長坂駅に向かうのだが、ここの沿道の桜並木が見事であった。旅の最後で静かに桜を楽しめたのは一つの収穫であった。Dsc01077

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下諏訪の桜

Image0741 我が故郷・下諏訪町には、長野県内でも有数の桜の名所である「水月公園」がある。また、市街地と水月公園の間、急傾斜の山腹をトラバースするように抜けるのが国道142号、通称「花見新道」である。この街道沿いには桜の古木が立ち並び、満開になれば絶好の散策路となる。

かつては街道の両側に桜が連なり、まさに「花のトンネル」と呼べる状態であったらしいが、戦後、道路の拡幅や老木化等により多くが伐採されてしまったようだ。実に残念ではあるが、しかし、堂々たる古木の枝に無数の桜花が咲き誇る姿は十分に見応えがある。Image0731

この日は快晴。初夏とも言って良いほどの爽やかな陽気の中、久しぶりに故郷の街をぶらぶらしてみたくなった。

まず、自宅から諏訪大社下社春宮へ向かい、境内から「木落し坂」を登って(かなりキツい+危険)花見新道へ。ゼエゼエ言いながらも、辿り着けばそこは桜の咲き乱れる極楽浄土。疲れも吹き飛ぶ。あとは満開の桜の下、緩やかに下りながら秋宮へ。夕刻の斜光の中、暮れ行く街並みを背景に眺める桜は良いものである。

残念な事に、秋宮までの道程で出会った人はほんの数人であった。猛スピードで駆け抜けて行く自動車の多さに比べると寂しい限りである。これだけの資産とも呼べるものがありながら、殆ど活かされていない。観光客や地元民が安全・安心に散策できるような歩道もろくに整備されていないのがこの町の現状なのである。財政難なのは理解できるとしても、町は商業施設やモニュメント的な物に注ぎ込む金を他に回せる筈なのだが・・・まあ、多くは言いますまい。

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巾着田

2008928 ほぼ毎年訪ねている巾着田。今年は開花時期に休みがなかなか合わず、諦めていたのだが、それでも行けず終いでは寂しと思い開花情報を調べたところ、今月中はまだ大丈夫そうなので出掛けることにした。いろいろと思い出の詰まった場所でもあるので少々無理してでも行きたくもあったのだが。

ところが、新幹線に乗って長野を出て暫くし、佐久平駅で停車したまま全く動かなくなってしまった。車内放送によると、大宮~上野間の信号トラブルが未復旧で、運転再開のめどが立たないらしい。

仕方なく小海線に乗り換え、中央線経由で向かうことにした。他の乗客も小海線に殺到、先に並んでいた私を押しのけて乗車しようとする輩もいた。いつも思うのだが、長野県には「整列乗車」という概念は存在しえないのだろうか。恥ずかしい限りである。さらに、車内には携帯電話で通話する連中がたくさん。こういう状況下である。必要最低限度の連絡は許されよう。しかし、大声で長々と通話する連中の何と多いことか。向かいの座席の初老の男性、「オブチザワまで行って乗り換えますヨ~」・・・何人もに掛けなおしては同じ事をしゃべり続ける。いい加減、受忍限度を超えそうなので睨みつけてやったが、車内のマナーなんぞ気にしないだろうな。こういう連中は。

そんなこんなで巾着田に着いたのは15時半過ぎ。もう日も傾きかけ、しかも空は厚い雲に覆われており、薄暗い状況。どうせならスッキリとした青空と降り注ぐ陽光の下で見たかった・・・が、嘆いても仕方ない。花は終わりかけの部分が多くなってはいるが、まだ暫くは鑑賞できそうである。

時間があって天気が良ければ日和田山にでも登って俯瞰したい、とも思っていたが、今回は残念なことに時間なし・天気悪しなので諦め、高麗神社に参拝した後、高麗川駅まで歩いて帰途についた。Photo

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入笠山

200899_019 入笠山(にゅうかさやま)。各種メディアで紹介されたこともあり、近年、過剰に人気が出てしまい、混雑することも多くなった。しかし、それでもこの愛すべき山の魅力は尽きることが無い。「アクセスが良い」「眺めが良い」「花が多い」という3点を全て満たすのだから、凡そ山が好きな人にとって「よき山」であることは間違い無かろう。

今回、「せっかく天気が良いのだから」ということで、日頃世話になっている叔母夫婦とともに出かけることにした。・・・と言っても、出発は11時頃。こんなにのんびり行けるのも、入笠山ならではだ。200899_016

この日はマイカー規制も無い。マナスル山荘前からまだ多数の花が咲いている中を登ること約30分で山頂に到着。期待に違わぬ大展望が迎えてくれた。まさに360度の展望。南アルプスの北端に位置し、伊那・諏訪・甲府の盆地に囲まれているのだから、南ア中南部を除くわが国の高峰の殆どが見渡せると言っても過言ではないだろう。また、足下の富士見を見下ろすと、その高度感に、まるで空に浮かぶ小島にいるような錯覚さえ覚える。 まさに爽快という言葉がぴったりな山である。

ただ、残念なことに、山頂や登山道周辺のゴミが目立つようになってしまった。多くの人がこの山を楽しむのはたいへん結構なことではあるが、常識のない観光客や登山者の増加は嘆かわしいことである。入笠に限らず、どこの山域でも、近年はツアー客が急増しているが、利益優先の業者や、大挙して押しかけるマナー意識の無いツアー客にはご遠慮願いたいものだ。各地の山々は、地元民にとって信仰の対象、つまり「神」でもあるのだから。

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新作花火大会

200896_005 毎年、9月の第一土曜日に開催される花火大会。年々規模も知名度も上がり、至近では容易に観られなくなってしまった・・・が、諏訪湖のいいところは、会場から離れた下諏訪・岡谷の湖岸や高台でも十分に鑑賞できる点。迫力には欠けるが、全景を楽しみたい人には寧ろこっちの方が良いかも。

仕事の都合で8月15日の花火大会をほとんど観られなかったので、「せめて新作でも」と思い、下諏訪の自宅から徒歩で出発、旧甲州街道を上諏訪に向かう。途中で花火が上がり始め、上諏訪に近づくにつれて大音響が迫力を増してくる。

温泉寺前から坂を上った辺りが我がベスト鑑賞地点(笑)で、ここは背後の山が半円形を描いており、ちょうどコンサートホールの客席にいる感じで前後からの音響がとてもヨイ。但し、路肩には既に多数の見物がぎっしりといるので、座って優雅に・・・とは行かないのだ。なので、いつも大汗をかきながら坂道を上りつつ鑑賞、である。まあ、いろんなアングルから鑑賞できるという利点もあるけど。

前回はさらに上の立石公園まで行ったのだが、今回はずくなしの性分が出て早々と山を下ることにした(実はこのおかげで後々助かることになる)。手長神社の石段を下り、上諏訪駅方面へ。まだ駅前の混雑は始まっていない。線路を越えて諏訪湖畔に近づくと、さすがに人が多い。しかし、まだ大半の人は鑑賞中なので歩行には困らない程度の混雑振りであった。さすがに直下にいると、迫力は半端ではない。付近の家屋の窓が一斉にビリビリと振動するのだが、その振動をもろに受けるので、反射的に伏せてしまうんじゃないか、という程である。それを考えると、花火師の皆さんはホント大変なんだな、と思う。

そんな感じでテクテク2時間程歩き回って下諏訪に戻ってきた・・・ところで、激しい稲妻と雷鳴が・・・!実は、花火大会の間じゅう遠くでゴロゴロ鳴っていたのだが、ついに接近してきたらしい。自宅から100m程のところで大粒の雨が降り出した。慌てて帰宅し、損害軽微で済んだのだが、湖畔でゆっくり鑑賞していた方々は酷い目に遭っただろうな。私も立石公園まで上っていたら今頃は・・・。

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仙丈ケ岳

Photo Photo_2 梅雨明け後最初の山はどこにしよう・・・?と考えた末、日帰り可能でかつ眺望が良くて登り応えのある山(虫が良すぎるが)という3点を兼ね備えた仙丈に行くことにした。

朝5時に自宅を出発、仙流荘から始発バスで北沢峠へ。やはりここは藪沢新道が良かろう、と思い大平山荘から入山。樹林帯を抜けると日射が厳しいのだが、沢沿いなので適宜クールダウンもできて暑がりな私には良いコースである。振り向けば鋸・甲斐駒が美しいし。ただし、途中で崩落箇所を高巻く部分があり、危険は無いもののちょっとアルバイトが増えた。

9:40過ぎ、馬ノ背ヒュッテ着。びっくりしたのは、ニホンジカの食害防止のために防護柵が張り巡らされていたことだ。話には聞いていたのだが、これほど厳しい状況とは・・・生態系が乱れた影響なんだな。その主な原因は人間にあるのだろうけど。

11:00仙丈小屋直下で雷鳥親子発見。人間をものともせず堂々と餌を啄んでいる。

12:00すぎ、山頂到着。大仙丈、北岳が美しい・・・が、ここで雨がポツポツ・・・。雷鳴も聞こえてきたので仕方なく大・小仙丈は断念して来た道を下山。馬ノ背付近で雨脚が強くなる。馬ノ背ヒュッテで雨具装着後、藪沢小屋方面へ。この道は沢を幾筋か渡るので、増水したら行動できなくなってしまうかも知れない。

大滝ノ頭から小仙丈尾根の長い急坂を延々と下る。途中、何箇所かちょっとした登り返しもあり、疲労した脚には厳しい試練である。

北沢峠15:00発のバスで仙流荘に戻る。いやあ、ホント疲れた。でも、あの雷雨の中、無事に下山できたことは感謝せねばならないだろう。

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